メリオー社(Melior Discovery) 2型糖尿病薬剤候補のライセンス交渉権をファイザーに (2008/06/27)
メリオー・ディスカバリー社は、2型糖尿病用薬剤候補「MLR-1023」のライセンス独占交渉権をファイザー製薬に与える契約を締結したと発表しました。メリオー社は独自の医薬品候補物質の適応症スクリーニングプラットフォームであるthreraTRACEを有し事業を行っています。
今回の契約により、ファイザーは相当額を支払い、またメリオー社はtheraTRACEを使ってファイザーの有する化合物製品の活性評価を行うとされています。
プロトセラ・ベネシス びまん型全身性強皮症の疾患マーカー探索の共同研究開始 (2008/06/25)
株式会社プロトセラは田辺三菱製薬子会社の株式会社ベネシスと、プロトセラの有するブロットチップ解析技術用いてびまん型全身性強皮症のバイオマーカー探索研究を共同で開始すると発表しました。
プロトセルではこれまで、血中のペプチド分解産物に注目しこれらの分解産物が疾患特異的に変化することを見出してきました。その結果、46種類の疾患に対して2000種類のバイオマーカーを発見することに成功しています。
全身性強皮とは、皮膚や内臓が硬くなる疾患で硬化の程度、進度によってびまん型と限局型に分類されます。びまん型の場合、進行の程度は早く、重症化するケースが多くなります。国内で全身性強皮症に悩む患者の数は6000人を超えると言われ、早期の治療方法の確立が望まれています。
万有製薬 HIV感染症治療薬「ストックリン®錠600mg」新発売 (2008/06/23)
万有製薬は、HIV感染症治療薬「ストックリン®錠600mg」を新発売しました。
「ストックリン®」(エファビレンツ)は、HIVウイルスの逆転写酵素を阻害することで効果を発揮するものです。従来は、1日1回・3カプセルを服薬する必要がありましたが、「ストックリン®錠600mg」の場合は1日1回・1錠の服薬で良く、服用時の負担を軽減することができます。
エーザイの医療機器子会社 株式をテルモに譲渡 (2008/06/23)
エーザイは、医療機器の連結子会社であるクリニカル・サプライの株式を、テルモに譲渡する契約を締結しました。
クリニカル・サプライは、カテーテルを中心とした事業を国内で展開しており、今回の締結により、テルモの有する海外拠点とあわせ、グローバルな事業拡大が期待できます。
エーザイ・アボット 関節リウマチ治療剤「ヒュミラ®」を発売 (2008/06/20)
エーザイとアボットジャパンは、関節リウマチ治療剤「ヒュミラ®」を発売しました。
現在、関節リウマチ治療剤としては、「レミケード®」(キメラ型TNFαモノクローナル抗体)、「エンブレル®」(TNF受容体・ヒト免疫グロブリンの融合蛋白)、「アクテムラ®」(ヒト化抗ヒトIL-6受容体モノクローナル抗体)等多くの抗体医薬品が開発・承認されていますが、今回新たに発売される「ヒュミラ®」は、完全ヒト化抗ヒトTNFαモノクローナル抗体製剤である点に特徴があります。
また、関節リウマチ治療以外に、乾癬や関節症性乾癬等にも有効性が認められることから、適応拡大へ向けて開発が進められています。
プレスリリース(エーザイ)
プレスリリース(アボットジャパン)
久光製薬・協和発酵 がん疼痛治療薬(HFT-290)に関する共同販売契約を締結 (2008/06/20)
久光製薬と協和発酵工業は、久光製薬が開発を進めている経皮吸収型持続性がん疼痛治療剤(HFT-290)について、日本国内における共同販売契約を締結しました。
久光製薬は、皮膚を通して長時間安定した速度で薬物を体内に送りこむことができるTDDS(Transdermal Drug Delivery System:経皮薬物送達システム)技術を有しており、HFT-290はフェンタニルクエン酸塩をTDDS技術を用いてテープ剤として開発したもので、今後の新薬承認を目指しています。
海洋研究開発機構 深海探査機「ABISMO」のマリアナ海溝の水深1万メートル超での試料採取の成功を発表 (2008/06/17)
海洋研究開発機構は、同機構開発の大深度小型無人探査機「ABISMO」が世界で初めて10,350メートルの海底(潜航深度は10,258メートル)から試料の採取に成功したことを発表しました。
今回採取された試料は、深度1万メートル下の海水サンプルの他に1.6メートルにも及ぶ海底の堆積物の柱状コアということで、これらのサンプルから地球上でもっとも過酷な環境とも言える、深海の極限環境の生態系や物質循環メカニズムの一端が明らかにされることが期待されます。
科学技術政策研究所 国立大学法人化の各大学特許出願への影響について分析結果を発表 (2008/06/13)
科学技術政策研究所がこのほど、大学関連特許の総合調査結果「 国立大学法人の特許出願に対する
知財関連施策および法人化の影響」を発表しました。
発表資料中では東北大学・筑波大学・広島大学をモデル大学として、各大学の教員による出願特許が様々な面から分析されています。分析の結果、法人化後は法人化前に比べて
1. 共同研究を行う企業から出願するケースが減り、大学を出願人としたものが増加している。
2. 各大学で出願を行う教員数が増え、大学発の特許に「多様化」が見られる。
3. 各大学の知財戦略に則り共同研究企業との「共願」重視、大学のみの「単願」重視の違いが見られる。
などの特徴が示されています。
科学技術振興機構・川崎重工 多患者細胞培養自動化装置の開発に成功 (2008/06/13)
今回、科学技術振興機構の委託を受けて研究開発を進めていた川崎重工が、再生医療で利用される間葉系幹細胞の安定的な取得を可能にする自動培養装置の開発の成功を発表しました。尚、今回発表された装置は「実用機」と「評価機」の2台です。
これまで複数患者由来の間葉系細胞の培養の際の取り扱いは難しく、研究者に非常な労力を強いてきました。この作業を自動化することで再生医療の応用研究が進展すると考えられてきました。
今回発表された装置は滅菌技術、画像処理技術、ロボットによる自動培養などの各技術を組み合わせることで実現した「実用機」と信州大学内に設置した「評価機」で、こちらは幹細胞以外の間葉系細胞の自動培養を行うものです。評価機による培養細胞の機能検証は既に終えており、人の手による継代培養細胞と同等の品質の細胞が得られているようです。
今後、装置を用いた研究現場での作業効率化に期待が寄せられています。
アールテックウエノ・田辺三菱製薬 遺伝子組換え人血清アルブミンに関するライセンス契約を締結 (2008/06/09)
アールテック・ウエノと田辺三菱製薬は、遺伝子組換え人血清アルブミンを有効成分とするドライアイ治療用点眼液の日本における開発・事業化に関して、ライセンス契約を締結しました。
遺伝子組換え人血清アルブミンは、現在、熱傷・ネフローゼ症候群・肝硬変症などによる低アルブミン血症、出血性ショックの治療として、田辺三菱製薬から販売されています。一方、アールテック・ウエノでは血清アルブミンが涙液成分の一つであるムチンの産生を増強することを確認していることから、ドライアイ治療用点眼液としての開発・事業化が期待されています。
今後、アールテック・ウエノは田辺三菱製薬から遺伝子組換え人血清アルブミンの供給を受け、眼科領域での基盤強化を図ります。
京都大学・石川県立大学 微生物によるレチクリンの生産方法を確立 (2008/06/09)
従来、医薬品原料に薬用植物を用いることは、栽培が困難であったり、長い年月がかかる等の問題がありました。また、医薬品化合物を工業的に化学合成する場合も、立体異性や製造コスト等の問題がありました。
今回、京都大学と石川県立大学の研究グループは、植物の有用物質代謝系を微生物細胞内に再構築するとともに改変を加えることで、イソキノリンアルカロイド生合成の重要な中間体であるレチクリンを簡単な基質であるドーパミンから試験管内において生産する方法を確立しました。さらに、代謝酵素を組み合わせることでHDL酸化防止作用を有するマグノフロリンや、ベルベリン・ベンゾフェナンスリジンアルカロイド生合成中間体であるスコウレリンの合成にも成功しています。
奈良先端科学技術大学院大学 神経が伸びるメカニズムを解明 (2008/06/03)
神経細胞が軸索を伸ばすメカニズムは、エンジンの働きをする「アクチン」、タイヤの働きをする「細胞接着分子」とともに、「クラッチ分子」がエンジンとタイヤを結びつけて速度を調節すると提唱されていましたが、「クラッチ分子」の正体は謎とされていました。
今回、奈良先端科学技術大学院大学の研究グループは、細胞の1分子を見ることができる細胞内1分子計測法と微小な粒子をレーザー光で捉えるレーザーピンセット法を用いることで、「シューティン」が軸索を伸ばすクラッチ分子であることを突き止めました。この成果は、Journal of Cell Biology 6月2日号に発表されます。
今後、神経軸索を伸ばす薬剤や遺伝子治療法の開発が期待されます。
塩野義製薬 北大との産学連携拠点「シオノギ創薬イノベーションセンター」を設立 (2008/06/03)
今回、塩野義製薬は北大内に建設を進めていた「シオノギ創薬イノベーションセンター」の開設を発表しました。
「シオノギ創薬イノベーションセンター」は、北大内に建設された4階建ての研究棟で、建設には15億円の総工費が投じられたようです。今後、「シオノギ創薬イノベーションセンター」を通じて北大の有する糖鎖解析技術、タンパク質構造解析技術などの基盤技術を有効活用した医薬品の新たな創製、さらには次世代医薬開発に係る人材の育成、独創的な創薬技術の開発など未来戦略が視野に入れられているようです。
プレスリリースでは北大・塩野義製薬の両者が「win-win」となる関係の構築がなされることが期待されています。
理研 多能性細胞が外胚葉へ分化するメカニズムを解明 (2008/06/03)
今回、理研のグループはアフリカツメガエル、哺乳類のES細胞を用いて神経細胞の分化過程を研究するための試験管内での分化誘導実験系を確立し、多能性細胞が外胚葉へ分化する際に機能する遺伝子のスクリーニングを行いました。スクリーニングの結果、XFDL156というジンクフィンガー型の核内タンパク質を同定し、このタンパク質が外胚葉特異的に発現し、細胞の分化を選択促進していることを突き止めました。このタンパク質の機能を阻害すると、外胚葉の発生が起こらないことも突き止め、この機能が外胚葉の発生に重要な役割を果たしているが明らかとなりました。
この発見により、今後ES細胞やiPS細胞のような多能性細胞から外胚葉を特異的に取得する方法が確立されることが期待されます。尚、この研究の成果は「cell」5月30日号に掲載されるようです。